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建築から腕時計まで「線と機能」で腕を制するバウハウス流

おそらく、時計を作っている人たちの反応は、複雑な機械式時計や華やかなダイヤの文字盤だったのでしょう。でもね、「引き算のデザイン」で100年近くの時を駆け抜け、ミニマリズムの定番になっているデザインがあるんです。その中心にはバウハウスの魂があります「形式追従機能」「Less is more」です20世紀初頭に生まれたこのデザイン思想は、建築や家具、工業製品を再構成し、腕時計を「装飾的なもの」から「実用的な時計」へと引き戻し、意外にも時代を超えた美学を生み出しました。


デザインスタイヨットマスターコピールの源流です


20世紀初頭、戦争はヨーロッパの古い秩序を破壊し、ドイツ社会は経済の崩壊と産業の高度化という試練に直面しました。デザインによって生活を改善し、社会を再建することが重要な課題となりました。グロピウスは芸術と産業の壁を破り、貴族階級ではなく大衆のためのサービスを作ろうとしました。


ウォルター・グロピウスが設計したデッサウ=バハウスの建築図Glenn Garriockによるものです


1919年4月1日、ドイツの建築家ヴァルター・グロピウス(Walter Gropius)がヴァイマルにバウハウス学校(Bauhaus)を設立しました。短期間の存在(1919 ~ 1933年)ながら大きな影響を与えたこのデザインスクールは、「芸術と工芸の境界を打ち破り」、工業化時代に「有用で美しい」製品を生み出すことを目的として誕生しました。